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供養をリデザイン「ぴりか」開発ストーリー

供養をリデザイン「ぴりか」開発ストーリー
供養 全国
2019/11/07

東北芸術工科大学の生徒が墓石メーカーとコラボして「供養」をデザインし、他にない商品を開発中!と聞き、取材して来た。


そこで開発されていたのが「ぴりか」だ。

 

これは、供養したいモノ・コトにピリオドを打つための、カードゲーム風コミュニケーションツールである。

(内容や遊び方はこちらからhttps://haka-life.wixsite.com/pirika

 

 

この発端は、東北芸術工科大学 企画構想学科 の菊池みなとさん(※以下、菊池さん)が供養に関心を持ったところから始まった。

 


    ↑開発者の菊池みなとさん

 

開発者の菊池さんは、高校生のころに若くして母親を亡くした。

 

その時に、

自分は、母親の生前にもっと何か出来たのではないだろうか?

これから何か、してあげれることはないだろうか?

 

と考えた。結論は「供養」だった。


そして「供養」とは何だろう?と考えたのだ。

 

供養って恐くて重い?

供養って恐くて重い?

開発者の菊池さんは、同年代の友人に相談した。

そこで返ってきた言葉が、

 

・そこまで考えた事がない

・供養って、お墓とか、仏壇とか、お経とか重い。

・供養ってなんか恐いイメージ。

・私達は死とか供養とか経験がないので、何をアドバイスして良いのかわからない。

・供養だったらお年寄りに聞いてみたら。

・供養だったら寺院に行くしかないでしょ!


!?


「供養」の相談って、お年寄りや寺院にしか相談出来ないの?

 

なんで?

 

若い人同士では供養の相談って出来ないの?

そんなに「供養」って難しいの?

 

違う!

 

失ったものの大きさは違うけど、誰しも何かを失って、それを自分なりに乗り越えて来ているハズ!これって今風に言うと「ロス(ロスト・失う)」だよね。

 

心の不安定さを乗り越えるところでは「ロス」と「供養」は同じライン上のものじゃない !

 

 

菊池さんは、この疑問をぶつける相手を探していた。


 

供養関連企業に飛び込み、直撃質問!

供養関連企業に飛び込み、直撃質問!

その時に出会ったのが、終活カフェの運営や手元供養の開発も行い、終活に関するイベントを多く手掛ける、(株)ナイガイの代表取締役社長の米本泰氏だ。


 

そこで、専門知識や現実性などのアドバイスを受けた菊池さんは、

 

「供養」のイメージをリ・デザインして誰もが気軽に話し合えるようなものを作ろう!と思い立ったのです。


 

まさに東北芸術工科大学の生徒らしく「供養」をデザインしよう!と考えたそうだ。

 

まずは、世間は一般的に供養についてどう考えているのだろう。

アンケートを取ってみた。

 

すると出てくる出てくる

「パレードをする」

「花火大会で思い出を送る」

「海に向かって思いの丈を叫ぶ」 

供養って様々あってもいいよね。

 

菊池さんは、同世代でも話し合える「供養のデザイン」に一歩近づいた。

 

気軽に供養を話せるようにデザインしようと考えていた・・・

そうか、ゲーム感覚で供養について話し合えれば、同世代の人とも気軽に供養について話し合えるかもしれない。

 

みんなで、ロスについて話し合えたら、心の不安定さにピリオドを打てるのではないか??

 

 

まずはネーミングを決めよう!

その方がモチベーションも上がりイメージも湧く。

 

このカードの名前をどうしよう・・・

 

直接的に「KU-YO!」とか・・・

「ろすく」とか・・・

「ピリオドを打つカード」・・・!?

 

「ぴりか」はどうだろう?

 

「ぴりか」!?

 

なんか かわいい〜これこれ〜決っ定ぃ!!

 

「ぴりか」誕生の瞬間で有る。

 

そういえば、「ぴりか」って聞いたことがある

昔、知り合いが「ぴりかが嗤う」って歌ってたの聞いたことが有る。これって何の歌?

調べてみると「知床旅情」の一節であった。

 

 ググって見よう・・・・

 

そうか、アイヌ語で「きれい」とか「立派な」という意味なんだ。

 

じゃ キャラクターはアイヌの女の子「ぴりかちゃん」

デザインは「あべさん」、ロゴは「わたなべさん」に相談してみよう。二人は同じ東北芸術工科大学の学生である。

 

 

 

定期報告会で

 

「ゲームの要素を強くして勝敗を付けるようなカードにする」か

「会話が弾むような仕掛けを作って勝敗を無くす」か

 

指導教官から方向性をはっきりさせるよう指導を受けていた。

 

どっちがいいのだろう、菊池さんは悩んだ。

皆で楽しむならゲーム性が強い方がいいし、コミュニケーション重視なら勝敗は無しになる。

 

ずっと心に引っかかったままだった。

 

 

そんな時、ナイガイからプロトタイプぴりか体験会のお誘いがあった。

 

 

プロトタイプで「ぴりか」を検証!

プロトタイプで「ぴりか」を検証!

プロトタイプ「ぴりか」はトランプにテプラを貼っただけの物だった。

 

それでもやってみると・・・・・

 

あっ 面白いかも!?

 

勝敗は関係ない、それぞれの経験からアドバイスし合えると悩みにピリオドが打てる。

やっぱり、コミュニケーションツールにしよう。 

 

ルールを判りやすくして、みんなでやってみよう。

 

早速 菊池さんは、大学の友達にぴりかを体験してもらった。

 

 

A子さん

・楽しい!!!

・普段、自分のロスについて人に話したことがなかったので、ツールとしてとても面白い。(近所のおばあちゃんが亡くなったエピソードを話してくれました)

・カードがなかったら思いつかない供養の方法(絵を描く供養)に触れることができた。


 

B代さん

・新鮮で面白かった!

・「カードゲーム風のコミュニケーションツール」という名前は、何なのかが分かりやすくて良い。

・本来の供養の方法とネタ要素が混ざり合っているので、会話を通じて「供養って身近なものなんだ!」と感じることができる。

・コミュニケーションを通じて、知ることができた供養もあり、第2弾・第3弾とバージョンが増えるのも面白そう。

 

C子さん

・面白かった!

・辛かった経験や自分の気持ちを言える場、聞いてもらえる場があったのが良かった。

 

 

” よしよし おおむね受けはいいわ ” 

” もうちょっとやり方に改良を加えてっと ”

 

 

友達でも抵抗感なく、楽しんでもらえる。言葉遊びゲームみたいにカードを組み合わせても面白い。ルールに改良を加えていった。

 

ナイガイが東京ビックサイトで開催される「エンディング産業展」に出展するという話を聞いた。

 

チャンスだわ、「ぴりか」のチラシを準備し、菊池さん自身も「エンディング産業展」に乗り込んだ。

 

 

供養関係の大人たちに説明していると、励ましや、違った視点からのアドバイスをうけた。一貫して言って頂けたのは、”面白い” ”やってみたい” であった。 菊池さんの中で「ぴりか」の”有効性”が、期待から確信に変わった。

 

 

 

その後、米本氏の提案で、終活カフェSHI:KIの「お坊さんズ バー」というイベントにてプレ体験会を行うことになった。

そこに集まっていたのは、お坊さん、介護福祉関係者、供養用品関係者であった。

 

座禅会の後、おいしい食事をした。

そして、お酒が入ったところで「ぴりか」体験会は始まった。

 

 

テーブルには、介護福祉関係者、お坊さん、供養用品関係者、菊池さんが座り、菊池さんの説明から始まった。

最初は、戸惑っていた参加者からも、次々とお題の悩みについて名解答、珍解答が飛出し、参加者は全員満足した。お坊さんからは「供養の知識が無い人でも、純粋に楽しめる」と感想を貰った。

参加者からは、”これ売れるよ”、”別バージョンつくらないの”と意見を頂いた。また、興味を持って頂いた、介護関係者の方から、発売後の体験会の予約が入って嬉しかった。

 

 

 

一方デザインをお願いされた、「あべさん」は悩んでいた。

 

設定は決まっていた。

「人の悩みにピリオドを打って歩く娘 推定21歳 アイヌ人」

 

でも ぴりかちゃんって 人の話を親身に聞いてくれる人、希望を持って生きてる人 ちょっとドジだけどかわいい・・・・・

 

なーんだ みなとちゃん(開発者)じゃない。

 

ポニーテールでアイヌの服で髪飾りもアイヌっぽいのを着けて完成〜!

 

そうこうしているうちに、量産仕様のサンプルが出来上がってきた。

 

 

早速 体験会を開くことになった。

体験会の名前も「ぴりかふぇ」と決まり、菊池さんが、学生 12名を集め、共同開発した株式会社ナイガイの方で、葬祭業、行政書士、石材店、エンディングノート講師、保険業、終活ガイド講師、社会人など8名を集めた、ここにチームぴりか 4名を加えて、総勢 24名で体験会をおこなった。

 

ぴりかの開発背景を説明、ルール説明、チームぴりかによるデモンストレーション、そして、参加者がグループに分かれての「ぴりか」体験会が始まった。

 

ふむふむ、「ぴりか」って供養やロスだけじゃなく、人の悩み全般にピリオドを打って行けるんじゃないかな、葬祭業の方からは、「グリーフケア」に使えるかもねとアドバイスを貰ったし、仕事の悩みとか、将来の不安とかのお題を出している人もいる。

 

そうか、自分の悩みを人に話したり、他人から悩みについてアドバイスを貰うだけで心が軽くなるんだ。「ぴりか」の可能性って無限?

 

また、セミナーの一部に組み込めないか検討したいと可能性を示していただいた。

 

もっと用途開発が必要かも。

やってみるまでのハードルが高い これも、今後の課題ね。

 

でも、みんな楽しかったみたい。みんな笑顔で帰って行った。

 

 

 

まだまだやることは、盛りだくさん、菊池さんの挑戦は続ている。

 

 

m.Handa

趣味は温泉めぐり。 北日本各地で店舗運営の経験を持つ。
このサイトの制作ディレクターでもある。

地域のマルシェ、イベントなどの企画や運営も行う。