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#坊主バー #尼僧バー #駆け込み寺 #悩み相談
現在、「坊主バー」「尼僧バー」などが話題になっているのはご存知だろうか?
東京新宿区の料理店やスナックが並ぶ通りの一角に「坊主バー」が存在する。
そのお店(バー)のカウンターには、袈裟を着た僧侶がシェイカーを振っている。
お酒はオリジナルカクテル、お通しには精進料理が出て来るそうだ。
宗派を問わず、在来仏教の僧侶が交代でお店に立つとのこと。
そんな「坊主バー」には老若男女、幅広い客層が集まり、賑わっているという。
この「坊主バー」が2月26日に東北の山形県にて開催されたので取材して来た。
内容はこうだ
・18:30〜19:30 座禅会
・19:30〜 坊主バー
山形市内2人の僧侶が、「座禅体験」1時間行う。
その後、その僧侶がカウンターに立ちお酒を振る舞う。
↑山形市城西町5丁目35-1 終活設計Caf'e「SHI:KI」TEL023-674-8186
その話題の「坊主バー」を東北で初めて企画したのが、山形県山形市城西町にある、終活設計Caf'e「SHI:KI」を経営する株式会社ナイガイの米本泰(ゆたか)社長だ。

このイベントを企画した、株式会社ナイガイ 米本氏
一般の方々は寺院や僧侶に対し、敷居が高いという観念を持っているのではないでしょうか?
文化庁の調査によると、全国に寺院は7万7342カ寺存在し、僧侶の数は約33万8895人に上ります。
コンビニの数が2018年現在で、5万6692軒なのを踏まえると、寺院の方が2万カ寺ほど多く、いかにお寺が身近なものかを知る事ができます。
仏教とは死者供養のためだけのものではなく、生きて行く人の精神的拠り所であります。
その生きて行く方々の、身近で気軽に行ける「駆け込み寺」的場所を創りたいと常々考えていました。
「坊主バー」であれば気楽に僧侶と話が出来るのではないか?と考え、山形市在住の有志僧侶に声をかけ、開催するに至りました。
と米本氏は語る。
※終活設計Caf'e「SHI:KI」での「坊主バー」は現在は不定期開催で、フェイスブックやLINEなどのSNSで告知している。今後、定期開催も計画中とのこと。
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この坊主バーの「メニュー」も思考が富んでいる。
例えば、
・精進カレーライス 500円(税込)
全日本仏教青年会が販売している「ほとけさまのやさしい精進カレー」を使った、精進カレーライス。これは、阿弥陀様のおられる極楽浄土の方角、すなわち西を向いて食べるという。
・精進カップ麺 我逢麺(がほうめん) 500円(税込)
精進料理の概念を取り入れ、和の心と食の調和 から生まれた「我逢麺(がほうめん)」これはなんと曹洞宗大本山總持寺監修したカップ麺とのこと。動物性食品一切不使用で、素朴でありながらも各食材が持つ特徴を生かし、精進料理をもっと身近により手軽にカップ麺として実現された料理。
お通しでも自然志向のものが振舞われる。
飲み物もビールをはじめカクテルまでメニューも多い。
普通のバーとしても十分、楽しめる内容となっている。
駆け込み寺とは、昔は食べ物がなくなったり、路頭に迷いそうになった時はとりあえずお寺に行けば寝食を提供してくれた。
困ったらお寺が助けてくれたものなのだ。
余裕がなく失敗の許容範囲が狭まった現代、今を生き苦しむ方々に「坊主バー」は憩いの場所となるのかもしれない。
・自分の失敗を素直に話せる。
・自分の弱みを見せれる。
・自分の存在意義を認めてくれる。
・孤独の心の穴を埋めてくれる。
・困った時にこそ行きたくなる。
昔の「お寺」とはそんな場所だったのかもしれない。
「坊主バー」が人気なのは、今も昔も変わらず日本人の心には宗教観が残っており、昔のお寺のような場所こそが、まだ必要とされている証なのだと思う。
※「坊主バー」開催場所:終活設計ナイガイ(山形県山形市城西町5丁目35-1:TEL023-674-8186:担当 米本・半田)